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脳の解剖学!!シナプスよ、銀河系を超越せよ!!

人間の中枢部分『脳-brain-』。脳が損傷を受けると体のあらゆる部分に支障をきたします。本日は、そんな『脳』の解剖学についてお話したいと思います。

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脳の不思議!?脳のシナプスは銀河系より多い!?

脳には方程式が存在します。その方程式を解くと、空腹を感じること、笑うこと、しゃべること、などなど…。そのぞれの活動に必要な神経過程は、脳の別々の領域で起こります。中枢神経系でもある脳は、頭蓋骨の中に入っています。脳は、約1,000億個のニューロンと10~50兆個のグリア細胞からできており、成人では約1,300gの重さがあるといわれています。1個のニューロンが他のニューロンとの間に作っているシナプスの数は平均1,000個程度です。したがって、シナプスの総数は約100兆個(10¹⁴個)で、銀河系の星より多いといわれています。

脳の主な部位について!!

一般的に脳とは、大脳・間脳・脳幹・小脳の4つの主要部位に分かれています。大脳(cerebrum)は、脳の中で最も大きな部分であり間脳と脳幹に支えられた構造となっています。間脳(diencephalon)は、視床視床下部視床上部からなる部分です。小脳(cerebellum)は、大脳に次ぐ脳の中で2番目に大きな部分であり、大脳横裂・小脳テントにより大脳から分離された構造となっています。脳幹(brain stem)は、中脳・橋・延髄からなる部分であり、間脳と脊髄を繋ぐような構造をしています。

脳の機能局在!!

脳は、色々な感覚を記録し、それらをお互いに関係づけ、蓄えられている情報とも関連づけ、意思決定を行い、行動を起こすための中枢です。また、知性・情動・行動・記憶の中枢でもあります。

脳の異なる領域は異なる機能のために特化しています。また、脳の異なる部位は連携して働いて、分担する特定の機能を果たしています。

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人では反射・生命維持などに関わる脊髄・脳幹の上に、本能・情動などに関わる間脳・大脳旧皮質(俗に「古い脳」という)が積み重なり、さらにその上に知的活動を担う大脳新皮質(俗に「新しい脳」という)が覆いかぶさるように発達しています。

それぞれの脳の主要部位は、その中でも詳細に機能局在が決まっています。

まとめ…

人は、脳の指令のもと動いています。脳のどの部分が損傷されたかで、出てくる症状にも違いがでてきます。脳の機能を理解すると、人の行動の不思議も見えてくることがあると思います。患者さんのリハビリをする上でもアセスメントとして非常に重要となってきます。脳の損傷部位と実際にでてくる症状を照らし合わせながら実施することが必要ですね。では…