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ビタミンって結局なんのこと!?ビタミンの種類とその役割!!

なんか体調悪いなー。肌の調子悪いなー。

とりあえずビタミン取っとけば??…ん?ビタミンってなんだっけ??

そこで今日は、そんなビタミンに関する話です。

 

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ビタミンとはなんだ!?

ビタミンは、エネルギー源や体をつくる成分いわゆる三大栄養素ではありませんが、五大栄養素の一つとして数えられ、人が健全に成長し、健康を維持するよう調整を行っています。実は、ビタミンの必要な量はとても少ないのですが、体の中でほとんどつくることができないので、食べ物からとることが必要です。

 

ビタミンには、水に溶ける水溶性ビタミンと、油脂に溶ける脂溶性ビタミンがあり、それぞれの性質から体への取り込まれ方や代謝に特徴があります。水溶性、脂溶性合わせて13種類のビタミンがあります。

水溶性ビタミンは血液などの体液に溶け込んでいて、余分なものは尿として排出されます。このため体内の量が多くなり過ぎることはあまりないと考えられています。体内のさまざまな代謝に必要な酵素の働きを補っています。ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチン)、ビタミンCが水溶性ビタミンに当たります。

一方、脂溶性ビタミンは文字通り水に溶けない性質があり、主に脂肪組織や肝臓に貯蔵されます。身体の機能を正常に保つ働きをしていますが、摂りすぎると過剰症を起こすことがあります。ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがこの脂溶性ビタミンに当たります。脂溶性ビタミンは脂分と一緒に取ると吸収されやすいです。

 

水溶性、脂溶性どちらも過剰摂取は健康の弊害となりえます。通常の食事では、過剰摂取となることは基本ありませんが、厚生労働省の発表する日本人の食事摂取基準(2015年版)というものがあります。気になる方は参考にしてみてください。

 

具体的にはどの食品から摂取できるの!?どんな役割があるの!?

では、どの食品に各ビタミンが多く含まれるのか、どのような役割があるのか見てみましょう。

水溶性ビタミン

ビタミンB1 穀類のはい芽(米ならヌカの部分)、豚肉、レバー、豆類など

ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。

 

ビタミンB2レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品、葉菜類など

ビタミンB2は、主に皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きをするビタミンで、糖質、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーにするなどの代謝を支える重要な働きをしています。活発に活動し、エネルギーをたくさん消費する人ほどビタミンB2はたくさん必要になります。

 

ビタミンB6かつお、まぐろなどの魚類、レバー、肉、バナナなど

ビタミンB6は、食品中のたんぱく質からエネルギー産生したり、筋肉や血液などがつくられたりする時に働いています。このため、たんぱく質を多くとる人ほどたくさん必要になります。また、以上のことから皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。

 

ビタミンB12動物性食品、かきなどの魚介類やレバーなど

ビタミンB12は、葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助けています。また、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ役割もあります。

 

ナイアシンレバー、魚、肉など

ナイアシンは、糖質、脂質、たんぱく質から、細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助する不可欠な働きをします。これは皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きもすることになります。ナイアシンは不足がすすむとペラグラという欠乏症になることが知られています。

 

パントテン酸レバー、納豆、さけやいわしなどの魚介類、肉類、卵など

パントテン酸は、糖質、脂質、たんぱく質代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素を補助する役割をしています。また、コレステロール、ホルモン、免疫抗体などの合成にも関係しています。これらのことから、皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きもしています。

 

葉酸レバーのほか、枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリー等緑黄色野菜、いちごなど

葉酸は、たんぱく質や細胞をつくる時に必要なDNAなどの核酸を合成する重要な役割があります。このため、赤血球の細胞の形成を助けたり、細胞分裂が活発である胎児の正常な発育に役立ったりするなどの大切な働きをしています。
 葉酸は、ビタミンB12と協力して血液をつくる働きがあるため、欠乏症ではビタミンB12不足の際と同様、巨赤芽球性貧血という悪性の貧血がみられます。また、妊娠初期の女性が十分な葉酸を摂取すると、胎児において神経管閉鎖障害という神経管の発育不全になるリスクを減らすことがわかっています。さらに最近では、成人において脳卒中心筋梗塞などの循環器疾患を防ぐという研究結果が多数報告されています。

 

β-カロテンにんじん、ほうれん草、ピーマン、かぼちゃなどの緑黄色野菜や、かんきつ類、スイカなどの果物

β-カロテンには、ビタミンAの作用をするという働きのほかに、有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用や、免疫を増強する働きがあることがわかってきています。また、β-カロテン自体がどれだけ役立っているかははっきりしないものの、β-カロテンが豊富な野菜や果物を十分に摂取することによって、心疾患やある種のがんのリスクが低減することも示されています。

 

ビタミンC果物(特にかんきつ類やイチゴ)、野菜、いもなど

ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。これより皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。さらに、抗酸化作用もあり、有害な活性酸素から体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できます。

 

脂溶性ビタミン

ビタミンAレバー、うなぎ、バター、マーガリン、チーズ、卵、緑黄色野菜など

ビタミンAは、発育を促進したり、肌の健康を維持したり、暗いところでも目が慣れて見えるようになる機能(視覚の暗順応)に関わったり、さらにのどや鼻などの粘膜に働いて細菌から体を守ったりなど、たくさんの重要な役割を持っています。

 

ビタミンD魚介類、卵類、きのこ類など

ビタミンDには、小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きと、それによって血液中のカルシウム濃度を保ち、丈夫な骨をつくる働きがあります。また、ビタミンDは日光でも摂取することが可能です。

 

ビタミンEナッツ類、植物油、うなぎ等魚介類、西洋かぼちゃ、アボカドなど

抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあります。この働きから、体内の細胞膜の酸化による老化や、血液中のLDLコレステロールの酸化による動脈硬化など、生活習慣病や老化と関連する疾患を予防することが期待されています。

 

ビタミンK納豆、こまつ菜、ほうれん草などの緑黄色野菜

ビタミンKは、出血した時に血液を固めて止血する因子を活性化します。また、骨の健康維持にも不可欠で、骨にあるたんぱく質を活性化し、骨の形成をうながすことも知られています。このため、ビタミンKは骨粗しょう症の治療薬としても使われています。さらに、血管(動脈)の健康にも役立っています。しかしながら、血液をサラサラにする薬(ワーファリンなど)を服用中の方は、ビタミンKは止血作用があり、反対の作用をしていまうため摂取を控えるよう注意が必要です。

 

まとめ…

ビタミンには多くの種類があり、その役割も多種多様です。しかし、普段の食事から、まんべんなく食品を摂取することで、ビタミンを摂取することは可能です。少しでも食品に気を配りながら、健康的に生活していきたいですね。では…。