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油断大敵!?熱中症、熱い夏場を乗り切るために必要なことは!?

どうも、高校時代はサッカーで汗を流し、血尿流していたwataruです。笑

本日は、夏場に多い『熱中症』について簡単にまとめたいと思います。

 

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熱中症とはなにか!!

まず、熱中症とはなんでしょうか?

簡単に説明すると、高温多湿な環境下において、体内の水分・塩分バランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして発症する障害の総称です。

つまり暑さからくる体調不良と思ってください。

従来、症状と重症度により熱失神熱痙攣熱疲労熱射病に分けられます。現在では重症度分類Ⅰ~Ⅲ度で分類されます。

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日本救急医学会分類2015より

熱中症は、こうして起こる!!

運動・労働・暑い環境にいると、体温が上昇します。

体温が上昇すると、体は熱を放出するために皮膚血管拡張反応発汗反応という対策をとり、体温上昇を防ぎます。

皮膚血管拡張反応により、皮膚の血管を広げることで熱を体から逃がそうとします。しかし、それでも熱が下がらず、

①脳への血液量が不足すると、熱失神を起こしてしまいます。

一方、発汗反応では、体温上昇を防ぐために汗をかくことで熱を逃がそうとします。しかしそれでも熱が下がらず汗をかきすぎてしまうと、

②血液内中の塩分が不足し熱痙攣を引き起こします。

さらに、熱が下がらず汗をかき続けてしまうと、

③水分・塩分不足による脱水から熱疲労をおこしてしまいます。

熱疲労を起こしてしまうと、

④再び体温が上昇し、熱射病となり、最悪の場合死に至る可能性もあります。

 

熱中症になってしまったら!?

重症度分類にみた対応!!

重症度Ⅰ:熱失神熱痙攣

・手足がしびれる

・めまい、立ちくらみがある

・筋肉のこむら返りがある(痛い)

・気分が悪い、ボーっとする

*涼しいところで一休み。冷やした水分・塩分を補給しましょう。誰かがついて見守り、よくならなければ、病院へ。

 

重症度Ⅱ:熱疲労

・頭ががんがんする(頭痛)

・吐き気がする、吐く

・体がだるい(倦怠感)

・意識が何となくおかしい

*Ⅰ度の処置に加え、衣服を緩め、身体を積極的に冷やしましょう。

 

重症度Ⅲ:熱射病

・意識がない

・体がひきつる(けいれん)

・呼びかけに対し返事がおかしい

・まっすぐ歩けない、走れない

・体が痛い

救急車を呼び、最寄りの病院に搬送しましょう。

 

熱中症になりやすい職業!?

平成22~29年のデータによると、業種別熱中症での死傷・死亡者数は、

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厚生労働省より

第1位:建築業

第2位:製造業

となっております。これは、屋内・屋外ともに熱中症になる危険性が高いことを示しています。主な発生要因としましては、

〈環境要因〉

・気温が高い   ・湿度が高い

・放射熱が強い  ・風がない/弱い、あるいは熱風

〈作業要因〉

・身体強度が強い  ・休憩時間が少ない  ・単独作業

〈衣服要因〉

・通気性、透湿性が低い  ・保湿性、吸熱性が高い  ・保護具の着用

〈その他人体要因〉

・水分補給が不十分      ・持病がある

・運動不足や体調不良     ・体力がない    ・高齢者である

などなど多くの要因があります。

 

熱中症にならないために!!予防と対策!!

室内でできること…

・扇風機やエアコンで温度を調節

・遮光カーテン、すだれ、打ち水を利用

・室温をこまめに確認

 
外出時にできること…

・日傘や帽子の着用

・日陰の利用、こまめな休憩

・天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える


からだの蓄熱を避けるために…

・通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する

・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす

 

*こまめに水分補給を行いましょう。室内でも、外出時でも、のどの渇きを感じなくても、 こまめに水分・塩分、経口補水液( 水に食塩とブドウ糖を溶かしたもの )などを補給するよう心がけましょう。

 

まとめ…

暑い夏にこそ、なぜかいつも忙しくなるものです。熱中症も7月~8月がピークと言われています。屋内でも屋外でも水分補給をしっかり行い、適度な休息をとりながら行動をしましょう。活動する時間帯を早朝や夕方の日の強くない時期に変更するのもいいですね。少しでも体調不良を感じたら、休憩する。それでも治らない場合は病院受診をしましょう。

 

令和最初の夏。今年も暑い夏が来そうですね。では…