夏に増加!?日本人死因第3位である『脳血管疾患』なかでも脳梗塞に注目せよ!!
むしむし、じめじめ。夏が迫ってきているのがひしひしと伝わるこの季節。
夏になると増加する疾患が多々あります。
今回は、夏に増加する『脳血管疾患』いわゆる『脳卒中』について簡単にお伝えしようと思います。
日本人の死亡原因!!
厚生労働省の統計による主な死因別死亡数の割合(平成29年)によりますと、
脳血管疾患は、現在日本人の死亡原因第3位となっています。
第1位:悪性新生物(いわゆる癌) 27.8%
第2位:心疾患 15.2%
第3位:脳血管疾患 8.2%
第4位:老衰 7.6%
第5位:肺炎 7.2%
なんと、脳血管疾患だけで年間10万9844人もの人が亡くなられているとのこと。
しかし、これでも昭和45年をピークに増減を繰り返しながら減少傾向にあるとのことです。
脳血管疾患は、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血に分けられます。脳卒中データバンク2015によると、比率は脳梗塞:脳出血:くも膜下出血=76%:18%:6%程度となっています。とりわけ、発症時期にも差があり、脳梗塞は夏場、脳出血・くも膜下出血は冬場に発生しやすいです。この理由はまた今度するとしましょう。
だから夏場に多発!!
脳梗塞が夏場(6~8月)に多発する要因として、脱水が挙げられます。
夏場は1年のなかで最も暑く、気づかぬうちに大量の汗をかきます。
大量の汗をかくと血液中の水分が不足し、血液自体の水分が減るためネバネバと粘性を増し、血のかたまり(血栓)ができやすくなります。また、水分不足により体内を循環する血液量も減少して、血管が詰まりやすくなります。
脳梗塞の前触れ!?いち早く気づくには!?
脳梗塞の前触れとして、一過性脳虚血発作(TIA)が知られています。一過性虚血発作では、脳の血管に一瞬血の塊(血栓)が詰まり、すぐに流れていくため、短期間脳梗塞の症状が出現します。一過性虚血発作後、24時間は脳梗塞へと移行しやすいため十分注意が必要です。主な症状としては以下の症状が起こります。
① 体の半分(もしくは体の一部)に脱力が出現
② 体の半分(もしくは体の一部)にしびれや感覚の鈍さが出現
③ ろれつが回らなくなり、言葉がでにくい
④ ご飯や水分を取ろうとするとすると口からこぼれてくる
⑤ 物が見にくくなり、二重に見えたりぼやけて見える
⑥ めまいがして、ふらふらとする、意識がもうろうとなる
⑦ 歩き方が普段とかわり引きずるようになる
などなど多彩な症状が出現します。少しでも普段と違うことがあれば、すぐに脳神経内科を受診することをお勧めします。早ければ早いほど診断ができ、有効な薬剤が使える可能性が高まり、予後を良好にします。
脳梗塞になる前に!!早めの対策を!!
まずは、水分をこまめにとること!!一日の中でも、特に発症確立が高い時間帯が、睡眠中と朝の起床後2時間以内です。起床時には血圧が上昇するので、就寝前と起床後にコップ一杯ずつの水を飲むことが脳梗塞予防につながるといわれています
また、脳卒中の主要危険因子である高血圧、糖尿病、不整脈(心房細動)、喫煙、過度の飲酒、高コレステロール血症に対しても注意が必要です。高血圧・糖尿病・高コレステロール血症を予防するための塩分・脂肪分控えめの食事、適度な運動、肥満を避けることが重要となります。日本脳卒中協会が提唱する『脳卒中予防十か条』というものがあります。
- 手始めに 高血圧から 治しましょう
- 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
- 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
- 予防には たばこを止める 意志を持て
- アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
- 高すぎる コレステロールも 見逃すな
- お食事の 塩分・脂肪 控えめに
- 体力に 合った運動 続けよう
- 万病の 引き金になる 太りすぎ
- 脳卒中 起きたらすぐに 病院へ
非常にわかりやすいですね。
まとめ。。。
生活習慣病の一つとして数えられる脳梗塞。普段の生活を見直すことで、回避できる可能性も高まります。夏場に多発しますが、それ以外の季節でも発症する可能性は大いにあります。普段から運動・食事・飲酒・アルコールに注意を向けることも大事ですね。
夏場はなにかとせわしい季節です。自分の体もいたわりながら乗り切りましょう!!
どうもwataruでした。では…